ピュリニー・モンラッシェ村はシャサーニュ・モンラッシェ村と共に白ワインのプリンスと呼ばれる、モンラッシェが生まれる産地です。

北に隣接しているムルソー村の付近にはプルミエ・クリュがひしめきあっており、南のシャサーニュ・モンラッシェ村側には4クリマのグラン・クリュが集中しています。

ピュリニー村とシャサーニュ村を合わせたモンラッシェのグラン・クリュには一つの有名な逸話があります。

モンラッシェの領主の一人息子が騎士(シュヴァリエ)として十字軍の遠征をしていたとき、領主はプルミエ・クリュのフォラティエールの畑を散策していました。そこで一人の若い娘と出会い、子供を授かります。遠いかの土地にて戦死してしまった息子の訃報を聞いた領主は、この私生児(バタール)を養子にすることを決意します。村人はこの赤ん坊をようこそ(ビアンヴィニュ)と歓迎し、赤ん坊はよろこんで大声(クリオ)をあげました。

この逸話が基になったかどうかはわかりませんが、二つの村のモンラッシェと名前がつくグランクリュにはそれぞれ「シュヴァリエ・モンラッシェ」「バタール・モンラッシェ」「ビアンヴィニュ・バタール・モンラッシェ」「クリオ・バタール・モンラッシェ」と名前がつけられています。

そしてもう一つのグラン・クリュであるモンラッシェは、ピュリニー村のモンラッシェとシャサーニュ村のル・モンラッシェと呼ばれる畑からAOCモンラッシェが生産されており、同じくグラン・クリュであるバタール・モンラッシェも同様に二つの村にまたがって存在しています。

基本的には白ワインが生産されていますが、村名ワインのピュリニー・モンラッシェとプルミエ・クリュでは少量の赤ワインも造られています。グラン・クリュの条件を満たせなかった場合はピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュと表記されます。

標高230m~320mのなだらかな斜面にはシャブリと同じようにキンメリジャンと呼ばれる石灰岩土壌が広がっており、このことがシャルドネによる世界的に有名な白ワインを産出する理由になっています。

栽培されているブドウ品種はシャルドネを中心にピノ・ブラン。赤ワイン用の品種ではピノ・ノワールとブルゴーニュ地方原産と言われているピノ・グリも栽培されています。

栽培面積は白ブドウ199.30ha、黒ブドウ3.67haになり、圧倒的に白ワインが多いことがわかるでしょう。

 

ピュリニー・モンラッシェのグラン・クリュ(特級畑)

・モンラッシェ

ドメーヌ・ジャック・プリュール / モンラッシェ ・グラン・クリュ [2007]

モンラッシェとは「禿山」または「開墾されていない丘」を意味しており、石灰分の多く含まれる土地で草木もほとんど育たない丘と言われていました。

12世紀以降、シトー会の修道士たちの手によってキリスト教会で造られるワインでも最高のものの一つと呼ばれるまで名声が高められます。

このモンラッシェの区画は南にあるシャサーニュ・モンラッシェ村とほぼ半分ずつ分かれており、栽培面積はピュリニー側のほうが少しだけ大きく、シャサーニュ側にわずかながら傾いています。

標高250m~270m、東向きのゆるやかな傾斜の斜面の中腹に位置するブドウ畑は、バジョシアンより新しいカロヴィアンの母岩は、石灰岩に帯状の泥灰岩が横切っていて、斜面の下の方はバトニアンの石灰岩も確認できます。水はけもよく、上質なシルトが堆積した石灰質土壌の深さ50cmほどで、シリカや炭酸塩、鉄分が多く含まれています。

霧や霜にもめったに見舞われることのない理想的な地質です。

☑7.99ha

 

・バタール・モンラッシェ

ルイ・ラトゥール バタール・モンラッシェ・グラン・クリュ[2000] 白/辛口 [750ml]

グラン・クリュのモンラッシェと同じくバタール・モンラッシェもピュリニー側とシャサーニュ側の二つの村に存在しています。こちらもほぼ半分に分けられていますが、シャサーニュ側の方がわずかに大きな区画になります。

標高240m~250m、東向きのゆるやかな畑はわずかながら南に曲がっており、母岩はバトニアンの石灰岩です。粘土質の強く深い石灰岩土壌は小石でおおわれており、斜面を下るにつれて傾斜は少なくなります。

☑11.09ha

 

・シュヴァリエ・モンラッシェ

ドメーヌ ルフレーヴ シュヴァリエ・モンラッシェ 白2012 ブルゴーニュ・グランクリュ 750ml

標高265m~290m、土壌が浅く石が多い、軽いレジンヌが、泥灰土と泥灰質石灰岩の上に形成されている。

この村の中でもっとも高い位置にあるシュヴァリエ・モンラッシェは、同じピュリニー・モンラッシェ村のグラン・クリュの中でもモンラッシュと共に別格扱いされています。

シュヴァリエ・モンラッシェの区画はモンラッシェの区画の上にあたり、ブドウの木は斜面に平行する三つの区画によって栽培されています。

標高は265mから290m、東南東に面するブドウ畑の斜面上部はバトニアンとバジョシアンの泥灰を含む石灰岩が薄いレンジナでおおわれており、山頂付近では岩肌が完全に露出しているところもあります。斜面の下に向かう土壌の深さは増していきますが、全体的に浅い土壌です。モンラッシェと同様に地質や気候に恵まれたシュヴァリエ・モンラッシェの畑は、三つの区画をブレンドすることによってその真価を発揮します。

☑7.08ha

 

・ビアンヴィニュ・バタール・モンラッシェ

ドメーヌ・ルフレーヴ ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ・グラン・クリュ[2012] [正規品] 白/辛口[750ml]

20世紀の前半にボーヌの裁判所によって現在のグラン・クリュのモンラッシェと他のグラン・クリュのブドウ畑は分けられることになります。

それ以前は、この界隈のブドウ畑はすべてモンラッシェと呼ばれていました。そして1939年、レ・ビアンヴィニュと呼ばれていた区画はビアンヴィニュ・バタール・モンラッシェとしてグラン・クリュに認定されます。

標高240m~250mのゆるやかな斜面の土壌はやや深く、上側に位置するバタール・モンラッシェと同様に東向きの斜面はわずかに南に湾曲しています。

☑3.60ha

 

ピュリニー・モンラッシェのプルミエ・クリュ(一級畑)

・レ・コンベット

☑6.7614ha

・レ・ピュセル

☑6.7634ha

(レ・ピュセル5.1434haクロ・デ・メ1.6200haの二つの区画)

・レ・シャリュモー

☑5.7930ha

(レ・シャリュモー5.7930haとスー・ル・クルティル1.6204haの二つの区画)

・ル・カイユレ

☑3.9323ha

(ル・カイユレ3.3242haとレ・ドモワゼル0.6081haの二つの区画)

・レ・フォラティエール

☑17.6376ha

(エズ・フォラティエール13.6327haとアン・ラ・リシャルド0.5259ha、プー・ボワ1.4968ha、オ・シャニオ1.9822haの四つの区画)

・クラヴァイヨン

☑5.5855ha

・シャン・カネ

☑5.5900ha

(シャン・カネ3.2406haとラ・ジャクロット0.8101ha、クロ・ド・ラ・ガレンヌ1.5393haの三つの区画)

・シャン・ガン

☑10.6977ha

・ラ・ガンヌまたはスュ・ラ・ガンヌ

☑9.8688ha

・アモー・ド・ブラニ

☑4.2768ha

・レ・ペリエール

☑8.4082ha

(レ・ペリエール4.4844haとクロ・ド・ラ・ムシュール3.9238haの二つの区画)

・レ・ルフェール

☑5.5247ha

・スー・ル・ピュイ

☑6.7983ha

・ラ・トリュフィエール

☑2.4822ha

 

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