シャルドネから造られるコルトン・シャルルマーニュとピノ・ノワールから造られるコルトンというブルゴーニュでも唯一、赤ワインと白ワインの両方のグラン・クリュを兼ねそなえたコルトンの丘はアロース・コルトン村、ペルナン・ヴェルジュレス村、ラドワ・セリニ村という三つの村にまたがって存在しています。その中でも最大のブドウの栽培面積を誇るのはアロース・コルトン村になります。

コルトンの丘では基本的に白ワインがコルトン・シャルルマーニュと、こちらはほぼ生産されてはいませんがシャルルマーニュという二つのグラン・クリュに、赤ワインのコルトンというグラン・クリュが生産されています。

そしてコルトンの丘を下ったところではプルミエ・クリュの畑があり、それを取りまく平地などでは村名ワインのブドウ畑が広がっています。

村名AOCアロース・コルトン、プルミエ・クリュ、そしてグラン・クリュではコルトンのみ赤ワインと白ワインの両方が認められており、残りの二つのグラン・クリュは白ワインのみが認定されています。

 

アロース・コルトンのグラン・クリュ(特級畑)

・コルトン

ドメーヌ・メオ・カミュゼ / コルトン・グラン・クリュ・クロ・ロニェ [2014](予約販売 配送は2016/12/20以降)

コート・ド・ボーヌのグラン・クリュの中で唯一赤ワインとして認められているのがコルトンです。

グラン・クリュのコルトンとして認定されている区画はおよそ30ほどあり、三つの村で認定された区画で生産されている赤ワインは同じコルトンと呼ばれます。この小区画で生産されたワインも他のブルゴーニュの特級畑のように単一の畑名を名乗ることができ、こちらは「コルトン+畑名」という表記が認められています。畑名を記載せずに単独のコルトンという表記でも問題ありません。また、他の畑から造られたワインをブレンドした場合は畑名の表示はなしで、単にコルトンと記載されます。

白ワインの方のコルトンは、コルトンとしてだけ認められた区画の中にシャルドネが植えられている場合があるので、このような畑で生産されたものはコルトン・シャルルマーニュではなく、白のコルトンと表記されます。

標高250m~330m、南東、南西向きのなだらかな斜面で、バジョシアンより新しいオックスフォーディアン地層に小石の多い石灰岩とカリウムを多く含んだ泥灰質土壌が混じり合っています。白ワイン用の品種であるシャルドネは斜面のより上部で栽培されています。

 

アロース・コルトン村のコルトンと表記できるクリマ

・ル・シャルルマーニュ

・レ・プージェ

・レ・ランゲット

・ル・コルトン

・レ・ルナルド

・レ・ショ-ム

・レ・ショーム・エ・ラ・ヴォワロス(レ・ショームに含まれる)

・レ・ペリエール

・ル・ヴィラージュ(レ・ペリエールに含まれる)

・レ・グレーヴ

・ル・クロ・デュ・ロワ

・レ・プレサンド

・レ・ポーラン

・レ・マレショード

・レ・フィエトル

・ル・メ・ラルマン

・クロ・デ・メ

・レ・コンブ

・ラ・ヴィーニュ・オー・サン

※ペルナン・ヴェルジュレスとラドワ・セリニの区画については別の記事に記載しています。

ペルナン・ヴェルジュレスの畑とワイン

ラドワ・セリニの畑とワイン

 

・コルトン・シャルルマーニュ

アンリ・ボワイヨ / コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ [2011]

コルトン・シャルルマーニュという名前の通り、ヨーロッパの父と呼ばれるシャルルマーニュ大帝がその由来となったと言われています。

グラン・クリュの白ワインにだけこの名称がついているのは、コルトンの丘で造られるピノ・ノワールから出来た赤ワインをシャルルマーニュ大帝は好んで飲まれていました。しかし、赤ワインを飲む際に自慢の髭がワインによって汚れてしまいます。王族の威信に気をかける王妃はこのことをとても嫌がりました。そこでシャルルマーニュ大帝はコルトンの丘のブドウを白ワイン用の品種に植え替えさせたというのがそのきっかけです。

そしてドイツとの戦争の際、シャルルマーニュ大帝はコルトンの丘にあるブドウ畑を教会に寄進したと言われています。

こうして白ワインが造られることとなったコルトンの丘ですが、現代のようなシャルドネによる醸造が確立したのは比較的遅く、1800年代後半になってからでした。ルイ・ラトゥールの曾祖父がシャルドネを植えたことが始まりとなります。それ以前にシャルルマーニュの畑で栽培されていたのはアリゴテ、ピノ・ブラン、ピノ・グリです。アリゴテは1984年に禁止されました。

コルトンの丘にあるもう一つのグラン・クリュのコルトンの区画では、ピノ・ノワールを中心とした赤ワインが生産されていますが、同時にシャルドネの栽培も認められています。こちらのシャルドネから造られる白ワインも同様にコルトン・シャルルマーニュと記載されます。これは歴史的に原産地統制呼称が制定される前からコルトン・シャルルマーニュと呼ばれるワインが生産されていたことに由来するので、このようなことが許されているのです。白ワインのコルトンはグラン・クリュのコルトンの区画にのみ認められたものになりますので、こちらのコルトン・シャルルマーニュとは別物になります。

コルトン・シャルルマーニュが生産されている畑はコルトンの丘の中でも南西向きの斜面になっており、オックスフォーディアンの泥灰岩が母岩となっています。石灰質や粘土も豊富に含まれ、山頂にはブドウ畑と共に森林があり、こちらは傾斜は20~25%と大変な急斜面になっていますが、この森林によって浸食や強風からブドウ畑が守られています。中でもアロース・コルトンはペルナン・ヴェルジュレスやラドワ・セリニよりも恵まれた日照条件を持つ畑が多いのが特徴です。ただし、コルトン・シャルルマーニュは赤ワインのグラン・クリュ、コルトンのように区画名の表記は認められていません。

 

アロース・コルトン村のコルトン・シャルルマーニュと表示できる畑

・ル・シャルルマーニュ

・ル・プージェ

・レ・ランゲット

・ル・コルトン

・ル・ルナルド

※ペルナン・ヴェルジュレスとラドワ・セリニの区画については別の記事に記載されています。

ペルナン・ヴェルジュレスの畑とワイン

ラドワ・セリニの畑とワイン

 

・シャルルマーニュ

AOCのグラン・クリュとして認められているシャルルマーニュですが、公認されている畑から造られるワインに記載されることはほぼなく、コルトン・シャルルマーニュとして生産されています。

シャルルマーニュと記載することができる区画は、アロース・コルトンにあるル・シャルルマーニュ、レ・プージェ、レ・ランゲット、ル・コルトンの4つの区画。そしてペルナン・ヴェルジュレスにあるアン・シャルルマーニュの1つが該当します。

 

アロース・コルトンのプルミエ・クリュ(一級畑)

アロース・コルトンと表示されるプルミエ・クリュはアロース・コルトン村だけでなく、ラドワ・セリニ村にも存在しています。後述するラドワ・セリニ側にあるプルミエ・クリュは必ずアロース・コルトンと表記されます。

アロース・コルトン村のプルミエ・クリュ

・レ・ヴァロジエール

☑6.5899ha

・レ・シャイヨ

☑4.6312ha

・クロ・デュ・シャピトルまたはレ・メ

☑1.9042ha

・レ・フルニエール

☑5.5697ha

・レ・ポーラン

☑1.5997ha

・レ・ヴェルコ

☑4.1903ha

・レ・ゲレ

☑2.5697ha

 

ラドワ・セリニ村のプルミエ・クリュの内、必ずアロース・コルトンと表記されるもの

・レ・マレショードまたはクロ・デ・マレショード

☑3.7118ha

・ラ・クティエール

☑2.5154ha

・レ・ムトット

☑0.9425ha

・レ・プティット・ロリエール

☑1.6425ha

・ラ・トプ・オ・ヴェール

☑1.7299ha

 

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