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初めてウイスキーを試してみようかと思うけど、どの銘柄を選べばいいのかわからない。

たまにウイスキーを楽しむこともあるから、今度はワンランク上のウイスキーに挑戦してみたい。

プレゼントとしてウイスキーを購入したいのに、どの商品を購入したらいいのか悩んでいる。

などという疑問は、どなたであっても始めのうちは悩まれる問題かと思います。

 

ウイスキーの購入についてのアドバイスは、本人の熟練度やシチュエーションによっても大きく変化しますので、一概にはお応えしずらい問題です。

本来なら直接バーテンダーに質問するのが一番の解決方法なのですが、自宅で呑まれたいという方や初心者なので恥ずかしいという方にはなかなか機会がありません。

そこで、今回はそういう悩みをお持ちの方に向けて、初心者から中級者までに対象を絞って、理解しやすいよう順番に解説していこうかと思います。

 

 

始めにジャンルを絞る

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ウイスキーを選ぶと言っても様々な種類のものがあります。

その種類の多さが魅力的なのですが、反対に初めてのウイスキーを選択する際、どこから手をつけていいのかわからない、と言った状況を生み出している要因ともなっています。

ですから、今回は二つの分類の中から初心者が選びやすいようにジャンルを絞っていきましょう。

 

第一に、大別としてウイスキーはスコッチ・アイリッシュ・ジャパニーズ・バーボン・カナディアンの五つに分類されます。

これは生産国としての分け方ですが、原材料や製法も細かく異なってきます。

ウイスキー造りの基本となる原材料「大麦麦芽」で生産されていないバーボンやカナディアン。独特な製法を持つアイリッシュなどは除外していきます。

何故なら、日本人がウイスキーのことを考えた時、角や山崎、ブラックニッカのようなジャパニーズウイスキー、あるいはその本流であるスコッチウイスキーが思い浮かぶことが非常に多いからです。

なのでここから攻めていくことが定石となります。

 

第二に、スコッチウイスキー系にはモルトウイスキー・ブレンデッドウイスキー・グレーンウイスキーという三つの分類が存在します。

モルトウイスキーというのは大麦麦芽(モルト)のみを使用したシングルモルトと呼ばれているものです。またシングルというのは、一つの蒸留所で生産されたウイスキーのみを使用しているという意味もあります。

ここには山崎や余市、マッカランなどが該当します。

こちらが本日の主役です。一般的にウイスキーを好んで呑まれている方は、このジャンルに傾倒していることが多いのです。

グレーンウイスキーは大麦麦芽ではなくコーンやライ麦、発芽していない大麦などを原材料として使用しています。直接消費されることはあまりなく、大抵はブレンド用として生産されています。

しかし最近では、シングルモルトの原酒不足などの影響で商品化されることも多々あり、サントリーの知多やニッカのカフェグレーンなどが販売されてきております。

ブレンデッドウイスキーですが、こちらは簡単に言えばモルトウイスキーとグレーンウイスキーをブレンドしたものです。

モルトウイスキーの独特の風味を和らげたもので呑みやすく、初めてウイスキーに挑戦される方には自信を持って推薦できます。

ただし、呑みやすさという点において優れているために香りや味わいなどの強調性はモルトウイスキーに劣ってしまいます。一部には素晴らしい銘柄があることも事実ですが、ウイスキーのとっかかりという部分において、今回はこちらも除外させていただきます。

角やブラックニッカ。高級銘柄では響やバランタイン、ジョニーウォーカーなどが該当します。

 

まとめると、スコッチあるいはジャパニーズウイスキーであること。そしてモルトウイスキーでもある。

その二つの条件から考えていこうかと思います。

 

生産地の特徴を把握する

 

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次に重要になってくるのが生産地の特徴です。ここを理解しておくことで、おおまかにですがウイスキーの味わいの違いを理解できるようになっていきます。

 

スコッチウイスキーから考えていきましょう。

スコッチとはスコットランドのことを示しており、スコットランド全体で造られているウイスキーの特性を把握するには大きな地域に分けた分類を覚えておく必要があります。

ここでは五つに分けた地域と特性を覚えておきましょう。

ハイランド

名前の通りスコットランド北部を表しています。北部と言っても国土のそのほとんどの地域を占めており、正確には東西南北で分類されてしまうほど広大な領域になります。

当然、場所によって特徴の異なるウイスキーが多く、初心者の方は東西南北に分けずにハイランドとして有名銘柄を押えておけばよろしいかと思います。

グレンモーレンジトマーチンなどの銘柄です。

中級者以降になると、ある程度の銘柄も特徴を捉えてきていると思いますので、東西南北に分けながら細かくウイスキーを探っていきましょう。

まずは基本の味わいとして

東:グレンドロナックロイヤルロッホナガー

西:オーバンベンネヴィス

南:アバフェルディグレンゴイン

北:クライヌリッシュプルトニー

この辺りの銘柄を基準として東西南北で呑み比べをしてみてください。

 

スペイサイド

ハイランドの中に位置するスペイサイドはスコッチウイスキー最大の酒どころとして有名です。

平均してその品質は高くイギリスはもとより、日本を始めとした世界でも評価が高いのがここの特徴です。

シングルモルトを勉強するには、まず最初にこの地域のものを知らなくては話にならないほどの知名度を誇っています。

初心者の方はいきなり変わった商品に手を出さずにマッカラングレンフィディックなど、誰でも知っているような銘柄からきちんと押さえていきましょう。

中級者の方ですと中心街や川沿いに覚えていきます。細かく分類されていきますが、ここを勉強していくことによってボトラーズなど、モルトの新しい世界が開けていくようになります。

バッギー:インチガワー

ダフタウン:バルヴェニーモートラック

エルギン:ベンリアックロングモーン

フォレス:ベンローマック

キース:ストラスアイラ

リベット:ザ・グレンリベット

ローゼス:グレングラントグレンロセス

スペイ川中流:アベラワーグレンファークラス

大体この辺りから呑み比べていけば大丈夫です。

種類が多いので大変ですが頑張りましょう。ここを攻略しておけば、スコッチのメインを覚えてしまったのも同然なのでこれからの展開が楽になります。

 

ローランド

ハイランドの下に当たる地域になります。

伝統的に三回蒸留を行っておりますが、スコッチウイスキーは基本的に二回蒸留です。蒸留回数を高めることによってスムースな口当たりのウイスキーが誕生します。

昔はウイスキー造りが盛んだったのですが、現在ではシングルモルトは三つの蒸留所でしか生産されておりません。

初心者の方はここは飛ばしても問題ありません。慣れてきたらチャレンジしてみましょう。

中級者の方は蒸留所が三つしかないのですべての銘柄を押さえておきます。特にオーヘントッシャングレンキンチーは忘れないようにしましょう。

 

キャンベルタウン

スコットランド西部に位置するキンタイア半島に当たります。こちらもかつてはウイスキー造りが盛んでしたが現在は三つの蒸留所しかありません。複数のシングルモルトを生産しているところもありますので注意が必要です。

初心者の方はスプリングバンクだけ押さえておきましょう。間違いのない銘柄です。

中級者の方はスプリングバンク蒸留所が生産している三つの銘柄を覚えておきます。二回半蒸留のスプリングバンク。二回蒸留でヘビーピートを効かせたロングロウ。ノンピートで三回蒸留のヘーゼルバーンは絶対に覚えておいてください。

余裕が出てきたらグレンスコシア蒸留所のグレンスコシア。グレンガイル蒸留所のキルケランなども呑んでおくとよろしいでしょう。

 

アイラ島およびアイランズ

クセのあるスコッチウイスキーと言えばアイラ島産のものになります。焼酎で言えば芋焼酎のような扱いですね。

ピート(泥炭)を効かせたスモーキーさは一度ハマってしまうと抜け出せない人が続出するほど人気があります。

その他のアイランズという名称は一つの島を表しているのではなく、複数の島で生産されるウイスキーを示しています。

初心者の方はまずアイラ島を覚えていきましょう。

始めは味わいに戸惑うことかと思いますので、スペイサイドを呑みなれてきたらチャレンジしてください。その後にスカイ島だけは押さえておくと違いがわかりやすいと思います。

ボウモアラフロイグが該当します。

中級者の方はアイラ島といえばこの味、という想像ができるようになってきているかと思います。

アイラ島はスペイサイドに匹敵する有名銘柄ばかりですので、ここはすべて呑み比べてしておいてください。銘柄は少なく味わいも特徴的ですので簡単に覚えられると思います。

続いて各島ごとに個性を把握していきます。一つの島には一ヵ所か二か所ほどの蒸留所しか存在しないのであまり悩むこともありません。

スカイ島:タリスカー

アラン島:アラン

ジュラ島:アイル・オブ・ジュラ

マル島:トバモリー

オークニー諸島:ハイランドパークスキャパ

この他にも続々と新たな島や従来の島にて新蒸留所が設立されようとしていますが、まずはあせらずにこちらの銘柄から勉強していきましょう。

 

ジャパニーズウイスキー

スコッチの次は日本のウイスキーです。実際にスコッチウイスキーと比べると呑みやすく、香りも穏やかにして繊細、まさに日本人へ向けのウイスキーと言えます。

ウイスキーをまったく飲んだことがないという方はここから攻めていくと比較的慣れやすいと思います。

ポイントはメーカーごとに分けて呑み比べることです。

サントリーでは山崎白州

ニッカなら余市宮城峡

これで十分です。

中級者の方にですと、この辺りの銘柄は試したことがあると思いますので、マルスウイスキーの駒ヶ岳や手に入れるのが少々難しいですがイチローズモルトは呑んでおきたいところです。

 

この章の結論としては、スコッチウイスキーならスペイサイドを押さえてからアイラモルトを、ジャパニーズウイスキーであれば有名メーカーの製品を選択してください。いきなり変わった銘柄を覚えてしまうと慣れるのに時間がかかりますので注意してください。

 

熟成年数

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おそらく一番難しいのが熟成年数の選び方です。本来であれば同一銘柄で年数の異なるものを同時に味わうのがよろしいのですが、なかなかそうはいきません。

スコッチウイスキーの基本は10年~12年になります。メーカーによってはこの年数が市販されていない場合もありますので、その時は近い数字のものを選択してください。

あまりに若いウイスキーですと酒質が安定しておらず、慣れていないと個性もわかりにくいと思います。

反対に熟成年数が行き過ぎたものですと、贈り物にはちょうどよいのですが、樽や原材料の影響や蒸留所の考える基本の味わいが理解しにくいので、これも避けるようにしましょう。

どうしても適正年数のものがみつからなかった場合は年数表記なしのウイスキーから呑み初めてください。こちらはメーカーの考える一般向けのウイスキーとなっている可能性が高く、熟成年数も若いものからある程度熟成されたものまで含まれていることが多いので、安定したウイスキーの個性を見つけ出すことができるかと思います。

 

ウイスキーを選ぶには有名銘柄を抑えること

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今までの内容をおさらいしていきます。

スコッチウイスキーorジャパニーズウイスキーであり、なおかつシングルモルトであるもの。

スコッチならスペイサイド、慣れてきたらアイラモルトを。ジャパニーズは有名メーカーのものを選択する。

熟成年数は10年~12年。なければ年数表記の無い銘柄。

だいぶ悩みましたが、これが私の考えるウイスキー選びの基本事項です。

ここからは初心者の方に向けておすすめの銘柄を紹介していこうと思います。

中級者の方は以上の三点を踏まえた上で「生産地の特徴を把握する」の項目から自分にあったウイスキー選びを考えてみてください。

 

まずウイスキー選ぶとき有名銘柄を押さえておくことは優先事項となります。

誰もが知っている銘柄を抑えておくということは、それだけいろんな人に呑まれているということであり、みんなの味の指針となっているものだからです。

また、プレゼントをする際にも相手の好みがわからずに苦手なウイスキーを送らないようにするためにはベターな選択と言えるでしょう。できれば相手の好みの銘柄を覚えておくのが一番なのですが、少なくとも好きな生産地くらいの情報は欲しいところです。

 

それでは押さえておくべき銘柄を順番に解説していきたいと思います。

スペイサイド

ザ・マッカラン12年

スコッチウイスキー業界でこれを知らない人は存在しないくらい有名なものになります。

「シングルモルトのロールスロイス」と称えられた品質は時代は変わりましたが、今でも受け継がれております。

ウイスキーの熟成で重要なシェリー樽の概念を広めたことでも有名です。

普段スコッチを嗜まれない方でもバーで頼まれる、もっとも知名度のあるウイスキーになります。

 

グレンフィディック12年

世界No.1売上を誇るシングルモルトです。

下から見ると三角形の形状をしたボトルが特徴的で、ウイスキーといえばこの銘柄しか呑まない!という方もみえるほどです。その分味わいは特徴的なものがあり、単純には分析できません。

同じスペイサイドであるマッカランと呑み比べを行うことによって、より一層シングルモルトへの理解が深まると思います。

 

ハイランド

グレンモーレンジ・オリジナル

スコッチでも珍しい硬水を使用しております。

ハイランドの中でも呑みやすさに定評があり、また同じグレンモーレンジでも様々な製法にってる銘柄が分かれているので、慣れてきたらこの銘柄のみで順番に押さえていくというのも豊かなウイスキーライフへとつながるでしょう。

限定品も多いので気に入った方はチェックを欠かさずに。

 

アイラ島

ボウモア12年

スモーキーなクセのあるスコッチとして代表的なものです。

「アイラモルトの女王」とも呼ばれており、アイラ初心者はこの銘柄から入ることをおすすめします。

スモーキーなウイスキーの中でも中間的な味わいにあたる銘柄です。

マッカランと比較されたとしても、お互いの個性の違いをはっきりと愉しむことができると思います。

 

ラフロイグ10年

スモーキーなウイスキー好きのなかでは「最後に辿り着く場所」とも言われており、そのクセの強さは折り紙つきです。

アイラ島の中でも、もっともスモーキーで塩気のある味わいは、一旦ハマってしまうと抜け出せくなってしまいます。その変わり苦手な人が多いことも事実です。

チャールズ皇太子も愛飲されており、慣れるまではハイボールなどにしても十分に個性を味わうことができるでしょう。

 

スカイ島

タリスカー10年

アイラモルトのような強烈なスモーキーさはありませんが、充分に違う個性を備えたウイスキーです。

「舌の上で爆発する」と表現される胡椒のような風味は、スペイサイドに慣れた方には驚かれることでしょう。

最近ではハイボールとして呑まれることも多く、アイラモルトよりも親しみやすいのでバーにおいてはよく選択されるこがあります。

充分な個性を感じたいのであれば、アイラモルトより先に試してみることをおすすめします。

 

キャンベルタウン

スプリングバンク10年

ハイランドとアイラ島の中間のような個性をもったウイスキーになります。

塩気とスパイシーさが特徴ですが、モルト好きの中では「モルトの香水」と呼ばれるほどポテンシャルを秘めたウイスキーでもあります。

こちらの蒸留所は麦芽の生産から瓶詰まで行っており、独特でありながら伝統的な製法で安定感があります。

呑んでおいて間違いのないスコッチと言えるでしょう。

 

ジャパニーズウイスキー

さてここからは日本の銘柄に移っていきたいと思います。

スコッチウイスキーの独特の味わいに抵抗がある方はこちらから始めてもよろしいかと思います。

呑み方はストレート、ロック、水割り、ハイボールとどのように呑まれても合うように調整されていますので、安心して購入できます。

ただ近年のジャパニーズウイスキー・ブームにより、原酒不足の状態が続いておりますので、金額が高騰している場合があります。しっかりと予算を決めてから味わいましょう。

 

サントリー 山崎

ジャパニーズウイスキーの代表作と言えばこちらです。

大阪と京都の県境、山崎で造られたウイスキーは和食などの料理にもよく合い、まさに日本人向けと言えます。サントリーの山崎蒸留所は国内外から人気が高く予約もなかなか取れない状況です。

日本が世界に誇れるウイスキーですので、かならず味わっておきたい逸品です。

 

ニッカウヰスキー余市

こちらはニッカの商品になります。NHKの「マッサン」で有名になった竹鶴正孝氏が北海道で本場スコットランドのウイスキーを再現しようとして始まった銘柄です。

山崎と比べるとたしかにスコッチウイスキーに味わいは近く、どっしりとしています。同じジャパニーズウイスキーだけでなく、本場スコッチウイスキーとも比較してみるとおもしろいかと思います。

 

 

まとめ

ウイスキーの選び方についての解説でした。

様々なウイスキーに慣れれば慣れるほど奥が深くなるのがウイスキーの魅力です。

いろいろと試してみてみるとついつい新しいボトルに手を出したくなってしまいますが、順番に制覇していけばその分充実したウイスキーライフを過ごすことができます。

それでは楽しい夜をお過ごしください。

ウイスキーを学ぶ | 流しのバーテンダー

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