1839年、北ハイランドのアルネス町郊外にて創業を開始したダルモア蒸留所。

ボトルに掲げられた印象的な雄鹿のレリーフはダルモア蒸留所のオーナーの祖先であるクラン・マッケンジーに由来しています。

マッケンジー家には1263年にスコットランド国王アレキサンダー3世によって雄鹿の紋章が授けられました。これは鹿狩りで有名なアレクサンダー3世がこの地に訪れたときに、雄鹿に襲われていた国王の命を助けたことから授けられたといいます。そこから時代は経過して、クラン・マッケンジーの子孫の一人がダルモア蒸留所を所有したときに、雄鹿の紋章はダルモア蒸留所のシンボルとして掲げられることになりました。

 

ダルモア蒸留所は北海に通ずるクロマティー湾に面しており、第一次大戦中には連合軍によって接収されていました。軍事目的に使用するには非常に使用しやすい立地にあったようです。そこから1922年にはようやく創業が再開されます。

 

地元出身のスチルマンたちに運営されてきた蒸留所ですが、現在でも数々の変遷を辿っています。

近いところでは2014年5月にインドのユナイテッド・スピリッツからフィリピンのブランデーメーカーとして有名なエンペラドールに売却が発表されました。これはダルモア蒸留所だけではなく、親会社のホワイト&マッカイ・グループごとの売却です。ダルモアはホワイト&マッカイの主要モルトとしても有名ですしね。

この売却はイギリスのディアジオがインドのユナイテッド・スピリッツの株を過半数以上取得することに難色を示した英公取引庁の反応を受けての売却になります。

 

製造に関してもっとも特徴的なこととしてポットスチルの形状が挙げられます。

ランタンヘッドにT字シェイプのポットスチルや冷却用のウォータージャケットの取り付けられた再留釜。他の蒸留所に観られないほどポットスチルの形状や大きさもまちまちなので、蒸留するたびにアルコール度数が変化してしまうそうです。

現在、麦芽は購入されたものが使用されていますが、1986年までは自家精麦を行っていました。

熟成はヨーロピアンオークのシェリー樽が中心。この他にもバーボン樽での熟成も行われております。

すぐ近くにあるアルネス川からの水は仕込み水として利用されていますが、蒸留所と貯水池の間には海水が流れており、水位が上昇すると水の供給がストップしてしまうそうです。

なかなか複雑な製造工程を辿るダルモア蒸留所ですが、その分伝統的な蒸留所とも呼べるのではないでしょうか。

 

ダルモア蒸留所

ポットスチル初留4基/再留4基
間接蒸留
ウォッシュバックダグラスファー8基
仕込み水アルネス川
ウェアハウスダンネージ式
ラック式
ダルモア12年

ダルモア蒸留所のメインボトルです。熟成にはオロロのソシェリー樽とバーボン樽が使用されています。

☑2011年IWSC銀賞

☑2012年SWSC銀賞

 

ダルモア15年
こちらは12年とは異なりシェリー樽のみの熟成になります。

☑2011年IWSC銀賞

☑2012年IWSC銀賞(Silver Outstanding Medal)

☑2013年IWSC銀賞

☑2014年SWSCダブル金賞

 

ダルモア シガーモルト

ウイスキー全体としても珍しい、葉巻とのマリアージュを想定された商品です。アルコール度数は44度によって葉巻に負けないコクと豊かなフルーツ香を持ち合わせています。

☑2011年IWSC銀賞

☑2012年IWSC金賞

☑2014年IWSC銀賞、SWSC銀賞

 

ダルモア18年

14年間バーボン樽で熟成された原酒をさらにオロロソ・シェリー樽で4年間後熟。アルコール度数も通常の40度より少し高めの43度に設定されています。

☑2011年SWSCダブル金賞

☑2014年SWSC金賞

 

ダルモア1263 キングアレキサンダー3世

カベルネ・ソーヴィニヨン、マルサラ、マデイラ、バーボン、ポート、オロロソ・シェリー樽の6種類の年数の異なる樽で熟成されたウイスキーです。おもしろいテイスティングで有名なリチャード・パターソンがダルモア蒸留所の逸話にちなんでブレンドした上級品になります。

☑2011年IWSC銀賞

☑2012年IWSC銀賞、SWSC銀賞

☑2013年IWSC銀賞

☑2014年IWSC銀賞(Silver Outstanding Medal)、SWSC銀賞

 

ハイランド | 流しのバーテンダー

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