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山崎蒸留所設立からちょうど50年の時を経た1973年、山梨県北杜市白州町にサントリーの第2蒸留所、白州蒸留所が誕生しました。

甲斐駒ケ岳のふもとに位置する白州蒸留所は「南アルプスの天然水」も生産されており、花崗岩質層に磨かれた地下天然水は名水百選にも選ばれた尾白川の清流の地です。同じく名水百選に選ばれている山崎蒸留所の仕込み水は硬度94。対して白州蒸留所の仕込み水は硬度30の軟水になります。

 

白州蒸留所はディスティラリー酵母に加えて、上面発酵されるエール酵母を使用しています。また、乳酸発酵を促すために木桶の発酵槽にて通常よりも長い発酵期間が設けられています。もちろん山崎蒸留所と同じくようにタイプの違うポットスチルを併用しているので、このことも合わせて多岐にわたる原酒の確保が可能となっているのです。

元々白州蒸留所には東と西の蒸留所があり、現在稼働している蒸留所は東のほうになります。

東の蒸留所はダグラスファーの発酵槽と直火蒸留が行われていますが、西の蒸留所はステンレスの発酵槽とスチームによる間接蒸留がメインでした。現在はコンサートホールになっているようです。

特記事項としては1981年に行われた新設備導入によって熟成年数表記ありのシングルモルトウイスキー白州が誕生したことが挙げられるでしょうか。

 

白州蒸留所竣工40周年の2013年5月には連続式蒸留機が稼働を開始しています。グレーンウイスキーが生産されている知多蒸留所の10分の1の規模であり、マルチカラムではなくコフィースチルが導入されています。

知多蒸留所ではトウモロコシを主体とした生産が主ですが、白州蒸留所ではライ麦などでも仕込みが行われているようです。

 

また白州蒸留所では現在販売されているシングルモルト白州以外にもヴァッテッドモルトウイスキーが生産されていた歴史があり、2004年には白州蒸留所のある山梨県白州町が北杜市と合併されたことを記念して「北杜」の販売が開始されました。

「北杜12年」と「北杜芳醇50.5°」です。

これは石炭ろ過を行った白州モルト原酒に山崎のモルト原酒がブレンドされています。2010年に販売は終了しました。

 

白州の特徴的なラベルの筆文字は、山崎と同じく二代目マスターブレンダー佐治敬三氏が手掛けたものになります。この他にも現行ボトルでは茶色や緑色を配色することによって新緑の若葉や木々の溢れる白州蒸留所をイメージされているようです。

 

白州蒸留所

ポットスチル初留8基/再留8基
ストレート11基
ランタン5基
ウォッシュバックダグラスファー18基
ウェアハウスラック式
連続式蒸留機コフィースチル2塔
ウォッシュバック(グレーン)ステンレス6基

 

主な受賞歴(白州)

大会製品
2009ISC白州18年金賞
2010ISC白州25年金賞
2011SWSC白州12年最優秀金賞
2012ISC白州25年トロフィー受賞
ISC白州12年金賞
2013ISC白州25年金賞
ISC白州18年金賞
SWSC白州12年最優秀金賞
2014ISC白州25年金賞
ISC白州18年金賞
2013ISC白州25年金賞
2015SWSC白州18年最優秀金賞
シングルモルト 白州 ノン・ヴィンテージ

熟成年数表記なしの白州です。

発売は同じくヴィンテージ表記のない山崎と同日の2012年5月29日です。

特徴はほのかなスモーキースレーバーを備えたライトリーピーテッドモルトを使用していること。山崎とは異なる軽めのスモーキーさを兼ねそなえながらもホワイトオーク樽の古酒を使用しているので、従来からの白州らしさを感じとることができます。

位置づけとしては、トリスや角を呑み慣れた層からプレミアムウイスキーへと繋ぐ、シングルモルトの入門編として設定されています。

 

白州12年

1994年に販売が開始されたフラグシップモデルです。これはサントリーのウイスキー造り70周年を記念して発売されました。

以前は「ピュアモルトウイスキー白州」と表記されていましたが、山崎と同じく2001年にはシングルモルトウイスキーと併記されるようになり、また2004年2月製造分より、ピュアモルトの表示はなくなり、シングルモルトウイスキーとだけ表記されるようになりました。

ややスモーキーな麦芽を上面発酵酵母を使用して発酵。ピューリファイヤー付きのポットスチルにて直火蒸留。構成はリフィルのホワイトオーク樽が中心となっております。

アードベッグで有名なピューリファイヤーですが、このポットスチルのネックの部分に取り付けられた精留器を導入することによってスモーキーでありながらも軽やかな味わいを実現することが可能になり製品化されることになったようです。

 

白州18年

発売日は2006年3月7日。

12年ものとは異なり、ヘビーピートを効かせた原酒を使用しています。構成はホワイトオーク樽を中心にブレンド。シェリー樽も使用されていますが全体の内10%未満のようです。

山崎は12年ものが海外のウイスキーのコンペティションでも人気が高かったのですが、白州は18年ものの評価が高い傾向にあります。

白州25年

2008年2月5日発売開始。

酒齢25年以上熟成されたヘビーピート原酒にシェリー樽、ホワイトオーク樽を中心にヴァッティング。白州18年と異なるのは濃厚なシェリー樽原酒を厳選されていることと、ヴァッティングされてから後熟に一年間も費やされているところです。

NHKプロフェッショナルでも取り上げられていますが、サントリー三代目チーフブレンダー輿水精一氏の作品になります。

白州蒸留所は1981年にダグラスファーの発酵槽、直火蒸留を導入されており、このころに仕込まれた原酒が中心となっているようです。

受賞歴を見てもわかるように白州18年と並んで海外での評価も高く、またハイクラスのプレミアムウイスキーの中でも非常に人気のある商品となっています。

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