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長野県は駒ヶ岳山麓のウイスキー。本坊酒造・信州マルス蒸留所へ行ってきました。

あのNHKドラマ「マッサン」として一躍有名になった竹鶴政孝氏。その竹鶴氏がスコットランド留学へと送り出した上司が今回訪れる蒸留所の指導者「故・岩井喜一郎」氏なのです。

 

 

松本駅からの出発

松本を拠点にすべく中央高速自動車道にて約2時間半。途中、駒ヶ根ICを尻目に見ながら名古屋から松本までの旅路でした。

松本を拠点にした理由はバーの街と言われる松本でバーホッピングしたかったのと、なにより蒸留所で呑むウイスキーが一番!!だと思ったからです。

 

お昼前には松本駅に到着。そこから目指すは駒ヶ根駅。途中、飯田線に乗り換えてのんびりと列車の旅を楽しみます。

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って!駅の売店で買ったこのウイスキーの水割り缶、よく考えたらサントリーじゃないの!!

呑気に写真を撮ってる間に、せめて縁のあるものを探せばよかったよ……

と、ちょっぴり悔しい思いをしながらチビチビと車内で飲み干しました。

 

それにしてもこの飯田線、なにより驚いたことがありました。

今回の旅は友人も同行していたのですが

「乗車券を拝見しまーす」と巡回してきた車掌さんにSuicaを見せたところ、「これでは駅から出られません」と言われてびっくりしていました。

訊けばSuicaやICOCAなどのICカードは使用不可とのこと。JR松本駅では入場できたというのに、これ如何に。

結局、帰りに松本駅で払い戻しをしてもらいました。

いろいろとあるもんですね。だから旅はおもしろい。

 

駒ヶ根駅に到着したころには2時間ほど経過していました。

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駅前でタクシーも確認したところで、ちょっくらと街を散策。

 

周辺には駒ヶ根高原スキー場などもあり、宿泊施設や飲み屋街もありました。

バーも発見しましたので、こちらで一泊するというのもおもしろそうです。

 

そして、数軒ほど酒屋さんを発見したので入ってみると……

さすがは信州マルス蒸留所のお膝元!!

限定品の駒ヶ岳や越百、長野県限定販売のマルスウイスキー信州などをマルス商品の目白押し!!

なかなか地元では拝めないウイスキーばかりで羨ましいかぎりでした。

 

その後、駒ヶ根名物ソースカツ丼をいただきました。

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このソースカツ丼、街おこしとしても宣伝されているみたいでして、ソースカツ丼ののぼりがいたるところに立っていたり、果ては「駒ヶ根ソースかつ丼物語」という書籍まで販売されているようです。

気合いが入ってます。

お腹も膨れたところで駅前に戻りタクシーを拾います。

自由見学のウイスキー蒸留所

タクシーにておよそ15分。いよいよ本坊酒造・信州マルス蒸留所へ到着です。

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小さめな蒸留所のわりには駐車場もしっかりと完備されており、駒ヶ根ICから車で来るというのもいいかもしれません。

しかも見学は予約不要、気軽に訪れられそうです。

 

さっそく受付をするために売店へとむかいます。

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中には感じの良い女性スタッフが二人。売店兼受付となっており奥には試飲コーナーものぞいています。

 

受付が終わると簡単な蒸留所マップを渡され、ここからは自由見学。

特にツアーガイドがあるというわけではなく、各自マップの指示に従って好きなように見学できるということです。

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写真を見てもらうとわかりますが、「第一樽熟成庫」と書かれている扉の反対側に①と書かれています。

この数字を①、②、③と順番にめぐっていくというシステムです。

 

では中へ入ってみましょう。

私設内を自由に移動するということが、なんだか悪いことをしているようで気が引けますが、ここは思い切って熟成庫の扉を開けてしまいましょう。

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静けさの中に流れるひんやりした空気。まるで神聖な空間のように五体で感じられる熟成庫は、ウイスキーの蒸留所見学において私の一番好きなスポットです。

季節は1月。室温は5℃くらいでしたが不思議と冷たさは感じません。

中央アルプスに聳える駒ヶ岳の荘厳な雰囲気が一段と気分を盛り上げてくれます。

 

続いて製造工程へとむかいました。

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よく見ると手前に柵が設置されており上から蒸留工程を見学できるようになっています。

こちらも自由見学なのですが、当然目の前で作業されているスタッフの方もいるわけで……

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この通り、まじまじと職人の仕事っぷりを拝見させていただけます。

なかなか他の蒸留所にはない貴重な体験です。

手を伸ばせば触れられそうな距離の中、臨場感もあり見学にも力が入りました。

あえて、ツアーガイドをつけない自由見学、という意味もわかったような気がします。

 

ポットスチルは初留と再留の二基。

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知識としては知っていましたが、実際目にすると全然違います。

なんせあれだけのウイスキーを出荷するのにこの2基だけですからね。

不思議な気持ちになります。

 

そしてこのスチル。故・岩井喜一郎氏設計と同規格の貴重なスチルです。

通路の反対側には綿々と「マルスウイスキーの父・岩井喜一郎物語」というマルスウイスキーの歴史が記載されています。

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日本のウイスキー業界の黎明期をけん引してきただけあって立派な功績です。

 

蒸留工程の見学を終えると、いったん外へ出ます。

山の空気がすがすがしく気持ちがいいです。

 

蒸留所のそばには天竜川水系の大田切川が流れており

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この水がマルスウイスキーの源となる、わけではなく……

標高3,000m級の山々に降り注いだ雨や花崗岩土壌をくぐり抜けてきた雪解け水を地下120mから汲み上げて利用しているそうです。

硬度は20~40度の軟水。

日本一高いところにある蒸留所だけあって出てくる単位が大胆です。

 

蒸留所のまわりには

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カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど、メジャーなブドウも植えてあります。

近年はヤマ・ソービニオンという日本独自のブドウ品種によって村おこしもしているそうで、信州マルス蒸留所で醸造される「信州駒ヶ原ヤマソービニオン」は長野県原産地呼称管理制度にも認定されました。

 

さて、いよいよお待ちかねの試飲タイム。かと、思いきや……

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南信州ビール!!そして後ろにはビールの製造設備がっ!

ウイスキーにワイン、そしてビール!!

本当にネタが尽きない蒸留所です。

 

こちらの方はガラス越しに見学できます。

なんでも蒸留所全体の製造スタッフの人数がかなり少ないということなので、分業ではなく、製造スタッフ皆さんがウイスキーやビールなどすべての工程を作業するスペシャリストだそうです。

これはなんでもありな分、他にはないここだけの強みかもしれません。

もしかしたらおもしろいウイスキーが誕生するかも……?

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試飲スペースから眺めたところです。写真奥に見えるところがビールの醸造設備です。

試飲コーナーではもちろん南信州ビールもいただけます。

 

こちらはヤマ・ソーヴィニヨン。

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先ほど少し説明しましたが、ヤマブドウとカベルネ・ソーヴィニヨンを交配させたおもしろい品種です。

 

そしてウイスキーのニューポットもいただきます。

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スチル入れ替えの2014年蒸留の貴重なニューポット。

見学させていただいたピカピカのスチルからは、これから先どのような味のモルトが生まれてくるんでしょうか。

これからの楽しみがひとつ増えますね。

ちなみに、この記事トップの画像に写っていたポットスチルが岩井喜一郎氏の設計した先代です。

 

長々とお話しをうかがいながらウイスキーを嗜んでいると、製造スタッフの方が何かを運ぶのがみえたので写真を撮らせてもらいました。

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これはモルトフィードと呼ばれる醸造工程における副産物。ビール粕やウイスキー粕とも言われています。

ちょうど畜産飼料となるために運ばれていくということでした。

こういった普段お店でウイスキー呑んでいるだけではわからない部分にふれあえるのが現場での醍醐味ですね。

 

その後、お土産用にウイスキー数点と南信州ビールを購入。

受付にてタクシーを呼んでいただき帰路につきました。

最後に駒ヶ根駅にて衝撃の事実が発覚!!

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電車がぜんぜん走っていない……。

と、いうわけでしばらく待ちぼうけとなりましたとさ。

皆さんも旅行はくれぐれも計画的に行きましょう。

ウイスキーを学ぶ | 流しのバーテンダー

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