イギリス系ラム酒のおもしろいところは、スコッチウイスキー、中でもブレンデッドウイスキーについての技術が応用されているものが多いという点です。

フランス系のラムがコニャックの手法を踏襲し、スペイン系のラムはシェリー酒のソレラシステムを真似ているようにイギリス系のラムもまた、同じように元々の宗主国であったイギリスの影響を強くうけています。

 

 

イギリス系ラム酒の特徴

イギリス系ラムとして代表的なマイヤーズなどは別名ジャマイカラムとも言われており、キューバンラムやフランス系のアグリコールラムのようにその個性が際立っているのでこのような呼び方をされます。このジャマイカやガイアナを中心とした骨太で飲みごたえのあるラム酒がイギリス系の特徴的な味わいであるとも言えるでしょう。

製法として多いのが、ジョニーウォーカーやバランタインのように単式蒸留器で蒸留された原酒と連続式蒸留機を使用した原酒をブレンドするといった手法。それとバーボン樽などで原酒を熟成させるといったブレンデッド・スコッチ・ウイスキーを思わせるような造り方をしていますので、ウイスキーファンの方にもっとも受け入れられやすいラムとも言われています。

ボトルを見たときの判別方法は、スペイン系ラムやフランス系ラムの項目でも書いたようにラベルにあるラムという記載が英語の「RUM」となっているかどうかが一番わかりやすいかと思います。

フランス系の場合は「RHUM」、スペイン系の場合は「RON」です。

この他にもウイスキーのように熟成年数が表記されていたり、ボトラーズものも多く出回っています。こちらもすべてのイギリス系ラムがそうであるというわけではないので注意が必要です。できれば生産国名まで把握しておきましょう。

 

 

おすすめのイギリス系ラム酒

アプルトン・エステート12年

イギリス系のラム酒としては真っ先に名前が挙がるジャマイカ産のラム。

アプルトンは創業当時から使用されている天然酵母にて発酵、単式と連続式蒸留機が駆使された原酒をブレンドすることによって生み出されています。中でもアプルトン12年はスコッチウイスキーと同じようにバーボン樽にて12年以上の熟成がなされています。

☑アルコール度数:43%

☑原産国:ジャマイカ

 

マイヤーズ・オリジナルダーク

同じくジャマイカを代表するラム酒の一つであるマイヤーズ。

糖蜜を使って単式と連続式蒸留機で蒸留された原酒はイギリスに輸送され、グラスゴーで熟成されています。ジャマイカラムの中でもお手本のようなクセのある味わいが特徴です。

☑アルコール度数:40%

☑原産国:ジャマイカ

 

エル・ドラド15年

ガイアナ共和国に現存する唯一のラム蒸留所が手掛けるエル・ドラド。

木製の単式蒸留器や連続式蒸留機を駆使して様々な原酒を造り分けています。中でもエル・ドラド15年は4種類原酒がブレンドされ、バーボン樽で15年間の熟成を経た逸品。

☑アルコール度数:40%

☑原産国:ガイアナ

 

ゴスリング・ブラックシール151プルーフ

カリブ海でももっとも北に位置するバミューダ諸島のラム、ゴスリング。

ブラックシールの名の通り、黒いアザラシのラベルが特徴的ですが、名前の由来はシャンパーニュの空き瓶にコルクで栓をして黒いワックスで封蝋していたことからきています。

ブラックシール151プルーフは75.5%の高アルコール。

☑アルコール度数:75.5%

☑原産国:イギリス領バミューダ

 

イングリッシュハーバー5年

カリブ海は小アンティル諸島の一画をなすアンティグア・バーブーダのラム酒です。

原料は輸入された糖蜜。そして銅製の連続式蒸留機による蒸留を経てバーボン樽で熟成されています。サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティションなどでダブル・ゴールドを受賞したりと評価も上々です。

☑アルコール度数:40%

☑原産国:アンティグア・バーブーダ

 

マウント・ゲイXO

こちらも同じくカリブ海に位置するバルバドス産のラム酒になります。

造り方は他と同じようにブレンデッド・スコッチ・ウイスキーを踏襲しており、単式と連続式蒸留機を用いた原酒をブレンド、もちろん熟成はバーボン樽です。この辺りはラム酒造りの歴史が古いこともありますが、中でもマウント・ゲイ蒸留所は世界でもっとも古いラム蒸留所としても名を馳せています。

☑アルコール度数:43%

☑原産国:バルバドス

 

アンゴスチュラ1919

カリブ海の島々の中でももっとも南に位置しているのがトリニダード・トバゴです。

カクテルの副材料として有名なアンゴスチュラ・ビターズを生産しているアンゴスチュラ社が造り出すラム酒で、このアンゴスチュラ1919は1919年にトリニダード・トバゴで造られていたラムの原酒を再現したことに由来しています。

☑アルコール度数:40%

☑原産国:トリニダード・トバゴ

 

 

まとめ

マイヤーズラムなどはお菓子作りにも適した風味を持ち合わせているせいか、他のラム酒より知名度が高いように思われます。その分、一般的なバーなどではあまり見かけることの少ないのがイギリス系ラムの不遇なところで、もう少し積極的に広めていきたいと思います。

ジャマイカやガイアナのラムは量販店でも手に入れやすいので、気軽にラムコークなどから初めてもよいかもしれません。

ラム酒 | 流しのバーテンダー

ラム酒について ・ラム酒とは? ・ラム酒の種類と分け方 ・ラムの作り方 ・ラム酒の飲み方 おすすめのラム酒 ・・・・

フランス系ラム酒の特徴と種類

フランス系、スペイン系、イギリス系とラム酒の分け方にもいろいろありますが、その中でもフランス系のラムの場合、お・・・

コメントなし

ホワイトラムのおすすめと選び方について

ラム酒を使用したカクテルのベースとして人気の高いホワイトラムですが、世界各国造られていることもあり、様々な製法・・・

コメントなし

日本で造られている国産のラム酒。おすすめの銘柄

ラム酒と言えばカリブ海や南米などのラテン国家、陽気な国のお酒というイメージ。 そのサトウキビから造られる蒸留酒・・・

コメントなし

初心者におすすめできる人気のラム酒と簡単な解説

ラム酒と言えばカリブ海で飲まれている飲み物。サトウキビから造られる蒸留酒。はたまた三角貿易に登場するお酒。など・・・

コメントなし

スペイン系ラム酒の特徴と種類

スペインと言われて思い浮かべるものと言えば、サグラダファミリアやパエリアやタパスのようなスペイン料理。飲み物の・・・

コメントなし